【レポート】講演会「敷地に価値なし、エリアに価値あり」

講師:清水義次氏
株式会社アフタヌーンソサエティ

とき

平成29年5月26日(金曜日) 午後6時30分~午後8時


ところ

日田市役所7階大会議室、中会議室


参加者

 248人

講演会チラシ
講座チラシ

市の最大不動産オーナーである日田市が取り組むこのプログラムとは

 日田市では、平成29年度「ひたReデザインプログラム」人材養成事業を実施します。
このプログラムは、誰もがまちづくりや地域づくりに携われる、自分が行動すればまちが変わるという意識をつくりあげるため、公民連携の先進地、岩手県紫波町のオガールプロジェクトの実践者である岡崎正信氏をコーディネーターに、市民の皆さんと、市職員の双方で取り組むプログラムです。
 

講演会の様子1

 その第一弾として、先日、講演会を実施しました。講師に、『公民連携』や『リノベーションまちづくり』の提唱者である清水義次氏を迎え、「経済的に自立したまちづくりを進める紫波町オガール」や「遊休不動産の活用と質の高い雇用創出を通し産業振興とコミュニティ再生を実現する北九州家守」等の事例を交えつつ、「敷地に価値なし、エリアに価値あり」と題してお話しいただきました。
 
 今回は、市民をはじめ、市の職員、市外からの方など248人が参加し、「まちを造る時代から、使い育てる時代に変わった」という言葉を皮切りに始まった、清水氏の講演内容をご紹介いたします。
 

 「成長時代、経済・人口の右肩上がりの時代から局面が変わり、縮退化時代、人口減少社会に即したまちづくりに取り組まなければならない。その手法として、小さいリノベーションまちづくりと大きいリノベーションまちづくり、公民連携により進めること。「地味だね」、「そんなことでまちは変わらない」と取り組み当初は言われたが、小さなことの積み重ねで確実にまちは変わってきている。」と北九州市小倉魚町や自身が運営する学校跡地を活用したプロジェクトなど他にも仙台市での事例が紹介されました。

 博多駅からJRゆふ号で日田入りした清水氏。川が流れている景色など、とても素敵な場所だなと思ったが、日田駅を降りて残念な街と感じたという。
「これは日田市に限ってではなく、国内の地方自治体の多くと同じで、地域の特色がない駅前が広がっていた」と全国的な課題を提起しました。

 中心市街地活性化基本法の制定後、何兆円もの金額を投資し、全国各地で駅を中心に、行政や民間による整備が行われました。しかし、成長時代には成功したかもしれないこの取り組みが、今、縮退化時代への移行により実情に合わなくなっていることを挙げ、「この時代に入ってもなお同じ考えでまちづくりが行われているため、特色がない街並みが整備されている。何事に対しても当然ながら上手くいくわけがない」と清水氏は言いました。

 「この個性と価値を失った「まち」を、行政と民間で責任を持って回復していかなければならない。市内の最大の不動産オーナーが日田市(行政)であり、民間は三菱地所の取組のように100年単位で物事を考え、エリアに価値をつける取り組みをしなければならない。まちづくりには、愛も志も大事であるが、そろばんに裏打ちされたものにしなくてはならない。愛と志を成立させるためにはそろばんが必要な時代である。」

 清水氏がこの講演で一番伝えたいことは、「放てば、手に満てり」。手を開けば、宇宙がそこに降りてくるという道元の言葉を用いて、不動産を握った掌を開くとまちが変わるという事を参加者に呼びかけました。

 まちには宝として眠っている物件、資源があり、その使い方を変えて取り組む事が今の時代には必要と話す。様々な事に取り組む時、最初から自立経営ができるように設計し、行政の補助金にできるだけ頼らないようにすること。補助金を使うことを悪いとは言わない。ただ、自立経営できる設計である事が必要。地域の事を考えた事業で補助金を受けるならば、民間は税金で10倍返ししなければならない。それができる事業であれば行政は補助金で支援するという考えが必要である。
取り組む事業には、スピード、事業計画、運営管理が大事である。行政はこの部分に関する能力がないから、民間で担うのである。行政、民間ができることを重ね合わせて取り組むことで「まち」が変わっていく。とのこと。

講演会の最後に、清水氏より、
・多くの都市、市経営課題が存在している。人口減少対策をすすめるには、質の良い雇用の創出が必要である。そうすれば若者は戻ってくる。課題に真正面から向き合い、日田の資源と歴史を結び付け、代々続くまちをつくっていこう。一つのことで、3つ、5つの課題解決をしよう。
・日田は資源が多くある。これで衰退しているのは知恵がない。例えば、日田の林業と健康まちづくりをつなぐとする。日田の木を使いエコハウスに取り組み、ヒートショックをなくす。地域の産業づくりにもなる。
・何のジャンルでも良い。あらゆるジャンルに繋がる取り組みを起こしましょう
と言われました。

 これから「ひたReデザインプログラム」事業を本格的に開始します。活用されていない空き家や空き店舗、空き地、有効に利用さていない空間、地域資源を見直し、そこにかかわる人たちの気持ち一つで魅力的な場所に生まれ変わらせる、人と空間のリノベーションです。

 市民の皆さんと市職員での双方でつくりあげるプログラムに是非ご参加ください。

この記事に関するお問い合わせ先

日田市 企画振興部 地方創生推進課 創生推進係
〒877-8601 大分県日田市田島2丁目6番1号(市役所6階)
電話番号:0973-22-8223(直通)
ファックス番号:0973-22-8250


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更新日:2018年03月15日