「人権」って何だろう?

更新日:2021年03月31日

世界中に誰一人として同じ人間はいません一人ひとり違うからみんな違ってみんないいのです互いの人権を理解することが互いの人権を守ることにつながるのです

「健康で幸せな生活を送りたい」「安定した仕事について豊かな生活を送りたい」「好きな人と結婚して幸せな家庭を築きたい」「戦争のない平和な社会にしたい」等々…。

私たちは、毎日の暮らしの中で様々な願いや期待を持って生活しています。そして、このような願いを実現させるために、毎日懸命に努力を続けています。

このような「全ての人々が生命と自由を確保し、それぞれの幸福を追求する権利」、あるいは「全ての人が人間らしく生きていくために、生まれながらに持つ権利」のことを基本的人権又は人権といいます。平等に生きる権利、思想・信教の自由、教育を受ける権利、集会・結社の自由、表現の自由…。これらは、全ての人間が普遍的に享有する、人間に共通の権利であり、我が国においては、日本国憲法により、全ての日本国民に保障されている権利です。

私たちは、家庭、地域、職場、学校などで多くの人たちと関わり合いをもって生活しています。その中で一人ひとりが自分らしく生き、そして、他の人たちと共にみんなが幸せに生きていくためには、お互いの個性を尊重し、認め合うことが大切です。

主な人権課題

部落差別~「寝た子を起こすな」では決して解決しません】 

古い身分制度を廃止する「解放令」が出て130年以上経ちましたが、未だ完全には解決していません。33年間続いた特別対策事業により生活環境等を理由とする実態的差別はほぼ解消しましたが、結婚や就職等での心理的差別は今でも根強く残っています。また、ハガキやインターネットでの誹謗中傷なども後を絶ちません。

 

女性の人権問題~男性も女性も対等な立場で】 

いろいろな分野で女性の活躍が広がっていますが、「男は仕事、女は家庭」という固定的性別役割分担意識は依然として残っており、女性は男性に比べ家事や育児への負担が大きく、職場でも賃金や昇進などで不利な状況となっています。また、配偶者等からの暴力(DV)やセクハラ、ストーカー行為なども女性の人権の重要な課題となっています。

 

子どもの人権問題~子どもも個人として最大限に尊重しよう】 

「子どもだから」「子どものくせに」というような子どもの意見を尊重しない一方的な発言は、子どもの成長や自立を妨げます。子どもの人権が適切に行使される環境を整え援助することが、大人の責任です。また、いじめや虐待、児童買春や児童ポルノの氾濫も重大な問題となっています。

 

高齢者の人権問題~高齢者の尊厳を大切に】 

豊かな知識や経験がある高齢者の様々な分野での活躍が望まれています。しかしながら、「もう年だから」「いい年をして」と年齢を理由に、社会参加への意欲がある高齢者の活動を妨げることがあります。高齢者は社会になくてはならない存在であるという認識が大切です。また、高齢者への虐待や悪徳商法の存在なども高齢者の人権の重要な課題となっています。

 

障がいのある人の人権問題~ノーマライゼーションの定着を】 

障がいのある人を見て「かわいそうだ」「気の毒だ」という気持ちの裏には、障がいがあることは普通ではないという気持ちがあるからではないでしょうか。障がいのある人も、ない人も、特別に区別されることなく対等な立場で暮らせる社会が正常な社会であるという「ノーマライゼーション」の考え方を、一人ひとりが意識して広く社会に定着させていくことが大切です。

 

外国人の人権問題~日本に暮らすのは日本人だけではありません

多くの外国人が日本で生活していますが、言語、宗教、生活習慣等の違いから様々な人権問題が発生しています。外国人というだけでアパートの入居や公衆浴場への入場を拒否される事件や、外国人労働者への不当労働が問題となっています。今後、ますます国際化は進みます。外国人の持つ文化や多様性を受け入れ共に生きていく社会を築きましょう。

 

HIV(エイズ)感染者・ハンセン病感染者等の人権問題~病気について正しく理解しましょう

ハンセン病は感染力が弱く日常生活で感染することはありませんが、国の間違った隔離政策により、感染者は長い間、人間としての尊厳を奪われてきました。また、HIV(エイズ)は感染経路が限られ、日常生活で感染することはありません。しかし、誤った知識や認識不足が感染者に対する偏見や差別を生み出しています。病気についての正しい知識と理解を深め、偏見や差別を解消しましょう。

 

さまざまな人権問題

  • 犯罪被害者とその家族に対する興味本意の噂が名誉を傷つけ、私生活の平穏を侵害しています
     
  • 刑を終えて出所した人やその家族に対する偏見は根強く、就職差別や住居確保が困難などの問題が起きています
     
  • インターネットの匿名性を利用した個人・団体への誹謗中傷が問題となっています
     
  • 国の同化政策により差別を受けてきたアイヌの人々への差別や偏見は、依然として存在しています
     
  • 同性愛者など少数派の性的指向の人に対する偏見は根強く残っています
     
  • ホームレスに対する嫌がらせや暴行などの事件が発生しています
     
  • 外見と性別が違う性同一性障がい者に対する偏見があります
     
  • 北朝鮮当局による人権侵害である拉致問題は、早期解決が望まれています
     
  • 性的搾取、強制労働等を目的とした人身取引(トラフィッキング)は重大な犯罪であり、基本的人権を侵害する深刻な問題です

この記事に関するお問い合わせ先

日田市 市民環境部 人権・部落差別解消推進課 啓発推進係(人権啓発センター)
〒877-8601 大分県日田市田島2丁目6番1号(市役所別館1階)
電話番号:0973-22-8017(直通)
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